本 バトルシップ

要するにですね。宇宙人の目的は、実は侵略ではなかったのではないかって映画を見終わった後に思ったんですよ。


何も考えずに見てるだけでも「ヒャッハー!悪い宇宙人をやっつけろー!バトルシップ最強だぜー!愉快痛快きもちいー!」ってなれる娯楽作だけれど。落ち着いてよく考えてみると、事故とすれ違いが絡み合った不幸な出来事だったのではないかと。


作中の市民側の立場から見ると・・・ 突然宇宙からやってきて先制攻撃を仕掛けた宇宙人たち。残虐な攻撃は東アジアをはじめに何十万人もの死者を出した。その宇宙人の母船がハワイ沖で無敵バリヤーを張り巡らせた上で、バリヤー内の駆逐艦や基地を破壊しつくして、アンテナをのっとって母星へと援軍要請を送ろうとしている。だからあいつらをぶっ殺して地球の平和を守ろう。USA!!USA!!・・・ということになる。
映画を見ていると、最初の攻撃みたいなものは先制攻撃ではなく。本来落とすはずではなかった、必要な宇宙船が事故で落ちてしまったらしいということになっている。通信の役目を担っていた宇宙船を事故で失ったために、ハワイのアンテナをのっとって母星へ侵略のための援軍要請を送ろうとしているんだと、主人公達は思っている。


だが待って欲しい。本当に侵略なのだろうか?もしもこの事態が人間の宇宙調査団の身に起こったと考えてみよう。
見知らぬ惑星から有意の電波信号が送られてきていることを確認した政府は調査団を派遣することに決定。未知の文明との接触に備え、もちろん十分な重火器も装備させていく。いざ目的の惑星に到着するものの、事故によって通信船を失うことになる。仕方ないので救援要請を現地の施設を使って地球に送ることとなる。だが施設のある島には、巨大なアリのような生命が武器を持って駐屯している。突然襲ってくるかもしれない未知の生命を前に、調査団は防衛線を構築。周囲の軍隊アリの駐屯地は、危険なので破壊。無害な働きアリは放置。無害に見えても、攻撃してくるようならば当然破壊。救援がくるまで、なんとか生き延びるべく最大限の努力をする。
こういう可能性は無いのだろうか。戦闘行動を中止しみょうこうの負傷者救助に向かったJPJを攻撃しなかったとか、野球少年を殺さず、高度な兵站に有用なハイウェイをつぶしにいったとか。こういう風にとれる描写もいろいろあったよね。


こういうところをちゃんと注意して見直したい。と思っていたら・・・先日の記事にも書いた通りノベライズされているのを見つけたわけですよ。








そんでさ!ここまで書いてオチが一行なんだけどさ!






小説の中にこんなセリフがありました。「おや?我々に気づいているはずなのに平然としている。この着陸は奴隷化のはじまりだというのに、気にもしていないようだ」  はい!深読みする必要ない純度100%の娯楽作品でした!おしまい!